稲作文化が生んだ言葉
日本語の一人称「僕」は、農耕文化が根付いた古代日本で生まれた言葉です。稲作などの農具を使って働く農民たちは、強い肉体労働が必要でした。そのため、体力に自信がある男性たちは、自分を「僕」と呼びました。
出自は「牧場番」
「僕」の語源は、「牧場番」や「牛飼」といった大和(現在の奈良県)の言葉です。戦国時代以前、大和地方は畜産地域で、牛、馬、豚の飼育が盛んでした。そのため、「牛を飼う者」という意味の「牛飼」という言葉があり、それが変化して「きのえ」→「きうえ」→「くうへ」→「くぼち」→「くぼつ」→「こぶつ」→「こぼち」→「こぼつ」→「こぼく」となって、「僕」という言葉になったとされています。
武士たちの一人称にも使用されるように
「僕」は、やがて武士階級の一人称としても使われるようになりました。戦国時代には、武士の中でも特に地位の高い人や将軍などは、「私」という敬称を用いましたが、一般の武士は「僕」という言葉を使いました。
現代でも一般的な一人称
現代の日本語でも、「僕」という言葉は男性の一人称として使われ続けています。ただし、女性や子供が使うのは少なくなっており、中高年男性や若い男性が多く使用しています。また、職業によっても使い分けられることがあるため、注意が必要です。
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