世界一高い山はエベレストではない！

1. 現在の最高峰、カンチェンジュンガ

エベレストは一般に「世界一高い山」として知られていますが、実は正確ではありません。世界で最も高い山は、ネパールとインドの国境に位置するカンチェンジュンガです。カンチェンジュンガは標高8,586メートル（28,169フィート）で、エベレストよりも低いですが、海面からの基準ではエベレストよりも高いとされています。

2. エベレストの高さと測定方法の変遷

エベレストは標高8,848.86メートル（29,031.7フィート）とされています。この測定値は1954年にインド人測量士のラジャ・ラム・マンダルによって成し遂げられました。しかし、その後さまざまな測定が行われ、1999年にアメリカの国立地理学協会がエベレストの正確な高さを8,850メートル（29,035フィート）と改定しました。

3. 地球上で最も過酷な環境

エベレストは世界でもっとも過酷な環境の一つとされています。山の頂上付近では酸素濃度が著しく低く、極寒と強風にさらされるため、登攀者は非常に困難な条件で戦わなければなりません。さらに、登山ルートは氷河や崖、深い積雪により危険が伴います。

4. 登頂記録と最年少登頂者

エベレストの登頂は非常に難しいため、挑戦する人々の数は限られています。初めての登頂は1953年、ニュージーランドのエドマンド・ヒラリーとネパールのシェルパガイド、テンジン・ノルゲイが成功しました。最年少の登頂者は、2010年に13歳で登頂を果たしたアメリカ人のジョンギレリーです。

5. エベレストの名前の由来

エベレストという名前は、イギリスの測量士であるアンドリュー・ウィークス・デービスによってつけられました。彼は当時のイギリス測地調査部長であり、同部が行った測量でエベレストの高さを初めて測定しました。エベレストはデービスの前任者であるジョージ・エベレスト氏に敬意を表して名づけられました。