月には地球と同じような大気が存在する

大気の成分

地球と同様に、月にも大気が存在します。しかし、地球の大気中に含まれる酸素や水蒸気などの成分は非常に少なく、主に希ガスで構成されています。

月の大気の厚さは地球の大気のわずか1/100,000程度です。地球の大気が地表から約100キロメートルまで広がっているのに対し、月の大気は僅かにわずか数メートル程度しかありません。

月の大気は非常に希薄なため、地球のように大気の自然循環や風は存在しません。そのため、大気中には微量のガス分子や微粒子が浮遊しているのみです。

月の大気の主な由来は太陽風です。太陽風は太陽からの放射線と共に宇宙空間へ噴出され、その一部が月に到達し、大気を形成しています。

月の大気は常に太陽からの熱を受け続けているため、日中は非常に高温になります。一方、夜間は大気中の熱は容易に逃げてしまうため、極端に冷え込みます。

月の大気はまだ十分には解明されていない領域ですが、探査機や観測装置による研究が進められています。これらの研究により、月の大気は地球とは異なる独自の特徴を持っていることが判明しています。