バビロニアの電池
紀元前2000年ごろ、現在のイラクにあるバビロニアで作られたとされる、世界最古の電池が発見されました。
発見の経緯
1901年、ドイツの考古学者ヘルマン・フェルデマンによって、当時のメソポタミアの遺跡の一つに電池と思われる物体が見つかりました。この電池は、焼結粘土と銅の棒を用いた構造で、内部には酸化銅や酸化亜鉛の残骸が確認されました。
仕組み
この電池は、おそらく酢酸や酒を充填し、銅と亜鉛の棒を電解液に浸したことで発電効果を得ていたと考えられています。酸とアルカリ性物質の化学反応によって、微弱な電流を生み出していたとされています。
用途
この電池が具体的にどのような用途に使用されたのかははっきりしていませんが、一般的には金属めっきや宗教儀式のために使用されたと推測されています。
バビロニアの電池の存在は、当時の人々が電気について一定の知識を持っていたことを示しており、古代文明の科学技術の驚くべき成果を示す重要な証拠です。
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