日本の神社での「蛇行」の由来とは

はじめに

日本には数多くの神社があり、それぞれに独自の特徴があります。その中で多くの神社で見られるのが、参道や階段が蛇行している形状です。

「蛇行」とは、まっすぐではなく、曲がりくねって進むことを指します。神社では、参拝者が一直線に進むのではなく、蛇行する道を進むことが求められます。

この蛇行の形状は、実は古代の信仰の習慣に由来しています。古代において、直線は魔物や災いを引き寄せると考えられていましたが、曲がりくねった道はそれらを防ぐ効果があると信じられていました。

また、蛇行する道は参拝者が神聖な場所に到達するまでの旅の間に試練が待ち受けていることを意味しています。その試練を乗り越えることによって心身の浄化が行われ、神聖な場所での参拝が可能となるとされていました。

蛇行が見られる例として有名なのが、京都の伏見稲荷大社です。鳥居をくねくねと進む参道は、蛇行の形となっており、多くの参拝者がその道を進んでいきます。

伏見稲荷大社の参拝においては、参道にある多くの鳥居を通り抜けることが求められます。この鳥居をくねくねとくぐることによって、試練を乗り越えるという意味合いがあります。

日本の神社で見られる蛇行の形状は、古代の信仰の習慣に由来しています。曲がりくねった道を進むことで、参拝者は心身の浄化を行い、神聖な場所での参拝を叶えると考えられています。