正、負、ゼロの由来

正の由来

「正」の文字は、「四」をひっくり返した形をしています。これは、古代中国では四は不吉な数字とされていたため、逆に四の反対である五を良い数字としていました。そのため、「五」をひっくり返した形である「正」が、良いことや正しいことを表す言葉として使われるようになったのです。

「負」の文字は、「主」と「不」が合わさった形をしています。古代中国では、「主」という文字が「豕」という動物の形をしていました。一方、「不」は否定の意味を持ちます。このように、「主」＋「不」＝「負」という形で、負の数や否定的な意味を表す言葉として使われるようになりました。

「ゼロ」は、アラビア語の「sifr（صفر）」が語源です。アラビア語では、この単語が「何もない」という意味を持っていました。この言葉がヨーロッパに伝わり、「ゼロ」という言葉として使われるようになったのです。

数学や計算において、正の数、負の数、そしてゼロは重要な役割を果たしています。それぞれの由来を知ることで、数学的概念に隠された文化的背景や歴史を垣間見ることができます。