世界最古の大学はどこ？

ボローニャ大学の誕生

世界で最も古い大学として知られるのは、イタリアのボローニャ大学です。この大学は、1088年に設立されました。

ボローニャ大学の設立は、当時最も学問の盛んだったイスラム帝国の一つであるアル・カラウィヤ大学（現在のモロッコ）との間での競争の結果とされています。アル・カラウィヤ大学は、今日でもアフリカで最も古い大学として存在しています。

ボローニャ大学は、中世のヨーロッパにおける教育の基盤となった大学システムの一つです。この大学は、学生と教員のための教育プログラムや学位の取得要件を導入し、学問を体系化することで、後のヨーロッパの大学に多大な影響を与えました。

ボローニャ大学は、当時のヨーロッパの大学において初めて学生名簿（Matricula）を作成しました。これにより、大学の学生数や学生の進捗状況などを管理・把握することが可能となり、教育の効率化に寄与しました。

ボローニャ大学の設立当時、教授陣は学生からの給与（学費）を受け取っていました。このため、教授たちは学生の存在に依存していたと言われており、学生は教授に高い敬意を払う一方で、教授は学生を大切に指導・サポートする関係でした。

ボローニャ大学は、現代でもイタリアを代表する大学の一つとして栄えています。その学問分野は多岐にわたり、法学、医学、文学、経済学など様々な学術領域をカバーしています。ボローニャ大学は、歴史と伝統に裏打ちされた世界的な学術機関として、今日でも多くの学生や研究者にとっての目標のひとつとなっています。