世界最長の川はナイル川ではない！？

川の長さを測定する方法

川の長さは、一般的にその水源から河口までの距離で測定されます。ただし、川が分岐したり合流したりする場合、どの支流を川の一部とみなすかによって川の長さが変わってきます。

一般的な方法は、川の最長支流を選び、その水源から河口までの距離を測定することです。ただし、これによっても正確な長さを測ることはできません。

ナイル川は、アフリカ大陸を流れる川であり、その長さは約6,650キロメートルです。ナイル川は、バラ・アル・アスワド（White Nile）とブル・アル・アザル（Blue Nile）という2つの主要な支流から成り立っています。

ナイル川が世界最長の川とされる理由は、バラ・アル・アスワドが最長支流であり、バラ・アル・アスワドの水源から河口までの距離を基準に測定されているためです。

一般的にはナイル川が世界最長の川とされていますが、実はこれは異議が唱えられています。2020年、ブラジルの地理学者がアマゾン川の最長支流として認識されているマラニョン川をアマゾン川の一部としてみなし、アマゾン川の長さをナイル川を上回る約7,062キロメートルと主張しました。

この主張は議論の的となっており、川の長さを定義する際に加味される要素や川の流域の地質学的な特徴などが考慮される必要があります。そのため、ナイル川が世界最長の川であるとするか、アマゾン川が最長であるとするかについては、学界や地理学者の間でも意見が分かれています。