1. 時間の起源
現代において、時間は非常に重要な要素となっていますが、実は人類が時間の概念を持ち始めたのは比較的最近のことです。
古代人は太陽の位置によって日の出や日の入りを判断し、時間の経過を把握していましたが、具体的な分や秒まで区別することはありませんでした。
実際、24時間を1日とする時間の区切りは、エジプト人が太陽の動きを観察することによって定められました。
2. 日本における時間の歴史
日本では、江戸時代までは時間の感覚が大変独特でした。江戸時代、日本は夜明けから夜の9時までを「申」と言い、昼の9時から日没までは「寅」と呼んでいたのです。
このように、日本では時刻を基準にする前に、「時辰」という12の区間で時間を表していました。現在でも占いなどで時辰は一部使われることがあります。
3. 閏秒とは
世界中の時計や計算機が正確な時間を示すためには、地球の自転速度の変動を考慮する必要があります。
地球の自転速度は変動するため、国際協定によって「原子時計」の基準時刻との差が1秒以上になった場合には、都度「閏秒」と呼ばれる追加の1秒が挿入されます。
4. 世界標準時
世界中で共通の時間基準を持つため、協定世界時(UTC)と呼ばれる基準が設定されています。
UTCは、イギリスのグリニッジ天文台の天体観測の基準時を元に定められており、世界各地の地方時刻をUTCに変換することで、時間の統一を図っています。
世界標準時は「協定世界時」とも呼ばれることがありますが、協定世界時は夏時間(サマータイム)を考慮しないため、日本など夏時間を実施する場合には協定世界時よりも1時間進んだ「+9時間」を使用します。
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