江戸時代の警察組織

豆知識・雑学

日本初の警察組織「与力」

江戸時代には、現代の警察とは異なる形態の警備組織が存在しました。その中でも、最も有名なのが「与力（よりき）」と呼ばれる組織です。

与力は、各町や一部の大名家に所属していた警備の専門家でした。彼らは一定の権限を持ち、犯罪の予防や摘発活動を行っていました。

与力の制服は非常に特徴的でした。着物の袖には矢筒を模した装飾があり、それによって彼らが与力であることを一目で分かるようになっていました。

また、与力の責任者である「与力同心（よりきどうしん）」は、他の与力とは異なる特別な制服を着ていました。彼らは町の治安を守る重要な役割を果たしていました。

与力は、盗難や詐欺などの一般的な犯罪の他、「武士立ち」と呼ばれる侍の不正行為の監視も行っていました。

また、与力は刃物や火薬の所持制限を監視し、取引の偽造物を見つけるために市場や商店を巡回しました。彼らの活動によって、江戸時代の犯罪は相対的に抑えられていました。