春の桜の蕾には芳香剤が入っている?

桜の蕾について

春になると、日本のあちこちで桜の花が咲き始めます。桜の花びらが散っていく様子は、日本の春の景色の代表的な光景となっています。しかし、御存知でしょうか?桜の花は、蕾の時期から特殊な香りを持っているのです。

桜の香り成分として知られるショウブの仲間

桜の香りは、主にショウブ科の植物から発見された香り成分の一つである「β-イオン」によってつくられています。β-イオンは、ショウブ科の植物に含まれるのが一般的ですが、実は桜の花にも同じ香り成分が含まれています。

桜の蕾に含まれる、β-イオンにどのように気づいたのか

桜の花の蕾からβ-イオンを発見したのは、日本の化学者・土屋善麿(つちやぜんろう)博士です。土屋博士は、標本数千点を集めた大規模な調査を行い、桜の蕾からβ-イオンを検出しました。

桜の蕾が、芳香剤の原料になることがある?

果たして、桜の蕾が芳香剤の原料になっているかといえば、その直接的な証拠はありません。しかし、β-イオンが芳香剤の原料によく使われることがあるため、桜の蕾の香り成分が利用されることは十分に考えられます。

また、桜の花びらを揉んで香りを楽しむのは、日本古来からの風習の一つです。桜の蕾からも同じ香り成分が取り出せると考えると、桜の蕾を使った香りの楽しみ方があるのかもしれません。


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