ペンギンは飛べないが、水中では鳥類屈指の泳ぎ手

ペンギンが飛べない理由

ペンギンは鳥類であるが、飛ぶことができない。その理由は、鳥が空気中で羽を使い飛ぶために必要な軽さと強度を兼ね備えた羽毛を持っているのに対し、ペンギンの羽毛は水中で泳ぐために必要な断熱性を持ち、鳥が飛ぶために必要な軽さや空気抵抗を減らすために必要な構造が備わっていません。

ペンギンが飛べない代わりに、水中では鳥類屈指の泳ぎ手であることを生かしています。ペンギンは一度水に潜ると、空気を含まずに体を浮かせるための体内の構造（浮力調整装置）が働き、泳ぐ際には前足と後足を羽ばたきのように広げ、効率よく推進力を得て泳ぎます。

極寒の南極に生息するため、ペンギンは体温を保つための工夫が必要です。ペンギンは、羽毛の間に脂肪を含んだ特別な物質を分泌することで、外気を遮断し保温効果を高め、体温を維持しています。また、泳ぐ際には、水との接触面積を減らして体温を低下させないため、前足と後足を体に密着させて泳ぎます。