サルには色覚異常者がいる

色覚異常

色覚異常とは、赤・緑・青の三原色を認識する能力に異常がある状態を指します。この状態は遺伝的に決まるため、多くの場合、生まれながらにして持っているとされています。

一般的に、人間の男性の約8％、女性の約0.5％に色覚異常者が存在すると言われています。

一方、サルにも色覚異常者がいることが知られています。実は、人間と同じく、サルにも赤・緑・青の三原色を認識する能力があります。

しかし、人間とは異なり、サルは赤・緑の色を区別するのに苦手意識を持っているものが多く、赤と緑を同じように見ていることが多いです。

進化的に見ると、サルは木々の間を動き回るために、緑枝や枯葉といった自然界の様々な色の中で生き残る必要がありました。そのため、緑を識別する能力が発達したとされています。

それに加えて、熟した果実や赤い花を見つけるために赤い色を見分ける能力も必要になりましたが、赤と緑を区別するための能力はサルにとっては必須ではありませんでした。

このように、サルの色覚異常は、その進化上の背景によって説明がつくとされています。