借景(しゃくせい)
日本古来の建築美には、自然と調和した建築物が多くあります。その中でも代表的な技法の一つが「借景」です。これは建物の窓から、外の風景を取り込むことで、室内と自然を繋げ、庭園や森林などを建物の一部に見せる手法です。この技法は景観にも働きかけ、視覚的に広がりを持たせることで、建物と自然が一体化しているという調和感が生まれます。
一棟建て・二棟建て
日本の家屋の大半は、一棟建てであることが一般的ですが、二棟建てという建物もあります。これは、複数の建物を別棟に設けて、リビングと寝室などの生活スペースを分け、プライベート空間と共有空間を分ける手法です。二棟建ての場合、各建物間に渡り廊下や橋が設けられ、鏡板やシンボリックな設計等を配して、美しい景観を楽しむこともできます。
唐破風(からはふ)
唐破風は、古代中国で開発された技法で、軒や壁につける彫刻や装飾で、風水を調整する目的で使われていました。日本ではこれを取り入れ、屋根の端に特徴的な形の壁を設け、雨水と風を遮る効果があると同時に建物の印象に変化を与えています。日本での唐破風は、屋根に突き出した正面の壁面にあるものが一般的で、曲線的に仕上げたり、彫刻で飾ったりします。
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