円周率の歴史

古代エジプトから今日まで

円周率は、円の周囲の長さと直径の比率を表す数値です。数学的な定義は簡単ですが、長い歴史を持ち、多くの数学者や科学者たちが挑戦してきた不思議な数値です。

古代エジプトとバビロニア人

円周率の最初の試みは、紀元前2000年ごろのエジプトとバビロニア人に遡ります。エジプト人は、円に内接する正方形の対角線の長さが、円周の約8/9であることを知っていました。バビロニア人は、大体の値を22/7としています。

古代ギリシャの成果

古代ギリシャの数学者アルキメデスは、公式を発見することで、円周率の値をより正確に計算することに成功しました。彼は、正多角形の内接円と外接円の周長や、台形による計算法を用いて、とても正確な近似値を得たのです。

近代の発展

16世紀には、心臓を解剖することで、微小な円周率の精度が高まりました。そして、17世紀には、数学者ジェームズ・グレゴリーが、台形規則を改良することで正確な計算法を開発しました。そして18世紀に入り、円周率の詳細な値の計算に時間を費やすことが科学上の問題になりました。

現代の精度

20世紀に入り、電子計算機の発明によって、円周率の精度を数えることが可能になりました。現在では、10兆桁にも及ぶ円周率が計算されています。