脳内物質ドーパミンについて

ドーパミンとは

ドーパミンは神経伝達物質の一種であり、喜びや報酬を感じるときなどに分泌されることで知られています。多くの薬物の作用机序にも関与しており、精神医療や神経科学の分野で盛んに研究されています。

ドーパミンは幸福感や報酬感をもたらす効果があります。食事や性行為、嗜好品を摂取することでドーパミンが分泌され、快感をもたらすことがあります。

また、ドーパミンは集中力や意欲を高める作用もあります。このため、アルコールや薬物の乱用に陥りやすい人にはドーパミンが過剰に分泌されることがあるとされています。

ドーパミンの欠乏症には、パーキンソン病やうつ病などがあります。パーキンソン病では運動障害や筋肉硬直、うつ病では気分低下や無気力感などがみられます。これらの病気は、ドーパミンの分泌不足が原因であるとされています。

最近の研究では、ドーパミン欠乏症のうつ病患者に対して、ドーパミンの再取り込みを抑制する薬剤を投与することで治療効果があることが報告されています。