日本語の言葉の由来について
「転がる石に苔むさず」という諺(ことわざ)は、何かの力に頼らないで生きていくという意味があります。例えば、自分自身で努力して物事を達成することが大切であり、手っ取り早い方法や他人に依存することは避けなければならない、ということです。
この言葉は、田舎の寺や庭園など、古い建物や場所の石に苔が生えている様子から生まれたものと言われています。
転がる石に苔むさずの英語版は?
英語圏では、「A rolling stone gathers no moss」という表現が、同じように「物事に手を抜かないことが大切」という意味を持ちます。このことわざが英語圏で広く知られるようになったのは、18世紀にスコットランドの詩人であるロバート・バーンズが使ったことが大きいと言われています。
「苔」と「蔦」との違い
「転がる石に蔦(つた)が絡まる」という表現もあるため、混乱しやすいですが、「苔」と「蔦」は異なるものです。
苔(こけ)は、多くが森林地帯や湿地、河川敷などに生育する小さな植物です。水分を吸い上げて育つため、樹皮や岩などの硬い表面に生えることが多いです。また、苔には、水分を蓄える役割や薬効がある種類が多くあります。
一方、蔦は、木に絡んで成長するつる性の植物です。常緑性で、古城や洋館のつる装飾としてもよく使われます。蔦には、眠りを誘う効能があるものもあります。
このように、「苔」と「蔦」は、見た目が似ていることもあるため混同されることがありますが、実際にはまったく違うものです。
コメントを残す