カナダのマップルシロップはどうしてこんなにおいしいの?

カナダとマップルシロップの関係

カナダといえば、美しい自然や氷河、豊かな野生生物などが思い浮かびますが、それと同様にカナダといえばマップルシロップも欠かせません。実際、カナダは世界で最も多くのマップルシロップを生産する国であり、国民食ともいえるほどの人気を誇っています。

マップルシロップの秘密

では、マップルシロップはなぜこんなにおいしいのでしょうか?その秘密は、カナダ特有の気候と樹木です。

マップルシロップは、北米原産のカエデ科の樹木、主にシロカエデから作られます。そして、マップルシロップの製造には、昼と夜の温度差が重要な役割を果たします。

カナダの気候は、昼と夜の温度差が激しく、葉っぱのふちが細かく波打ったシロカエデの木は、昼間に吸った水分を夜に根に戻すため、深く根を伸ばして必死に水を吸い上げます。すると、その水分が木の中で糖に変わり、葉から根に戻されるときに、葉の光合成の副産物であるグルコースやフルクトースなどの糖が発生します。

これがマップルシロップの原料となる樹液に変わっていくのです。

マップルシロップ生産の過程

マップルシロップの製法は、すでに先述した通り、シロカエデの樹液から作られます。そのときに必要な過程をご紹介しましょう。

1. シロカエデの木に穴を開ける
樹齢10年以上になったシロカエデの木に、専用のハサミで、木の根元から数十センチの高さに穴を開けます。

2. ハシゴをかける
穴を開けた後は、樹液が出やすくなるように、軽く樹皮をかき落とします。そしてハシゴをかけ、樹液を受け取る桶を取り付けます。

3. 樹液を採取する
採取期間は春に限られ、一定の温度差があることが条件です。晴天時の昼と夜の温度差で樹液を流れ上がらせます。そして樹液が溜まった桶を回収します。

4. 濾過する
木の実やカナブンなどが混じっていることがあり、濾過することで不純物を取り除きます。

5. 煮詰める
樹液を延々と薪で煮詰め、水分を飛ばし濃縮します。約40Lの樹液からマップルシロップが1Lできあがります。

まとめ

カナダのマップルシロップは、カナダ特有の気候とシロカエデの木によって、その美味しさを生み出しているといえます。製造するまでに多くの手間がかかりますが、その甘く濃厚な味わいは、まさに自然の恵みといえるでしょう。


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