世界一長い川、ナイル川の豆知識

ナイル川とは？

ナイル川はアフリカ大陸を流れる、世界一長い川です。全長約6,650キロメートルに及び、地球上の淡水域では最大規模の流域面積を持ちます。ナイル川は、バラ・アル・アラブから流れ始め、エジプトのカイロを過ぎ、地中海に注ぎます。

「ナイル川」という名称は、古代エジプト語の「Hapy」から来ています。Hapyは、洪水の神様で、大水が起きる季節に水位が上がることから、神話的な意味が込められています。

ナイル川は、古代エジプト文明を育んだ川でもあります。ナイル川が氾濫したあとは、周囲の土地が水分をたっぷり含んで豊かになり、農作物が栽培できるようになりました。そこからエジプトの農業が発展し、文明を生み出しました。

ナイル川には、多数の珍しい生物が生息しています。エジプトに住むワニの中でもっとも大きな一種、「ナイルワニ」はナイル川を中心に生息しています。また、世界で最も大きい淡水魚の一つ、ナイルパーチもナイル川に生息しています。

ナイル川は、アフリカ大陸の9つの国を繋ぐ重要な水源として横たわっています。エジプトを中心に、エチオピア、スーダン、ウガンダ、ケニアなど、多くの国の農業や生活に必要な水を支えています。

ナイル川をめぐり、エジプトなど下流域国と上流域国との間で紛争が起きることがあります。上流域国が川を管理することで、下流域国にとって最低限必要な水量が確保できなくなることが懸念され、問題になっています。