赤い目を持つ鯛
鯛は日本では縁起が良い魚とされており、神社やお寺などでも見かけることがあります。その中でも、赤い目を持つ「赤目鯛(あかめだい)」は、特に縁起が良いとされています。
赤目鯛は、体色が赤いというわけではありません。普通の鯛と同じように、背中側は青みがかった灰色で、腹側は白い色をしています。しかし、目の周りだけが鮮やかな赤色をしているのです。
鯛の赤い目の理由
なぜ鯛は赤い目を持っているのでしょうか?実は、これには2つの説があります。
説1:鯛を水槽に入れたときの話
一つ目の説によると、鯛が赤い目を持つようになったのは、江戸時代に鯛を水槽に入れたときに起きたことが原因だとされています。
当時、鯛は贅沢品として贈り物として使われることが多く、一時期は欠かせない高級品となりました。そのため、人々は鯛を長期間保存するため、生きたまま水槽に入れていたのです。
ところが、水槽で生活していると、鯛は餌を食べることができなくなり、目が悪くなってしまいました。そのため、赤い目を持っている鯛は悪い目をしておらず、正常な視力を持っていることを示していたのです。
説2:鯛の目のジンクスの話
もう一つの説によると、鯛の目が赤いのは、赤い色が縁起が良いとされる日本文化に合わせたジンクスであるとされています。
江戸時代には、赤が縁起が良い色とされており、縁起物として用いられるようになりました。そのため、鯛も真赤な目を付けることで縁起の良さをアピールし、贈答品として需要を高める戦略が用いられたとも考えられています。
まとめ
いずれにしても、鯛の赤い目は、日本文化や歴史と深く関わっています。現在でも、赤目鯛は高級料理として人気があり、縁起も良いため、贈答用としても利用されています。しかしながら、水槽で飼育する鯛は、十分な餌を与え、目を悪くしないように気を付けることが大切です。
参考文献:
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