概要
地球の自転は外力の影響を受けることで微妙に変化します。そのうちの一つが「チリの日」と呼ばれる現象で、チリが地球の大気上層に漂い込むことで自転が遅くなったり速くなったりする現象です。
詳細
チリの日は1960年に発生した、南米チリでのM9.5級巨大地震によって引き起こされました。地震によって大量の土砂や岩石が崩壊し、大気中に舞い上がってチリとなりました。
このチリが大気中に浮遊すると、地球の自転に影響を与えます。チリが大気に吸い込まれると、重力によって地球が少しだけ減速します。この影響はわずかですが、数ミリ秒の精度で自転を計測することができる現代の技術では、チリの日の影響が明確に観測されました。
特に1960年のチリの日は、翌年の時計の精度を少なくとも1秒以上も影響を与える程の変動を引き起こしました。このため科学者らは、この現象を再現するために大型アトミッククロックを開発し、チリの日によって影響を受ける科学実験に応用するようになりました。
まとめ
チリの日は地球の自転に大きな影響を与えることで知られています。特に1960年に発生したチリの日は時計の精度に1秒以上の影響を与えるほどでした。この現象を観測することで、科学者らはより正確な地球の自転と時間を計測するための技術を開発することができました。
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