夢の中で喋ることができないのはなぜ？

夢と言語

夢は、睡眠時に起こる脳の活動であり、言語処理もこの脳内活動の一部である。しかし、夢の中で喋る事はできず、時間が進むのに対して、会話が進まない事が多い。なぜでしょうか？

夢の中での意識は、現実世界の意識と異なります。これは、脳内活動が異なるためです。現実世界での言語処理は、脳の特定の領域を用いて行われますが、夢での言語処理は異なる領域を使用します。

さらに、夢の中での自己言及や、思考と言葉の連鎖が弱いとされています。夢の中であなたが話すことは、あくまで夢の場面に合わせた「役割」での発言であり、現実の自分が自発的に話すこととは異なります。

夢の中で喋ることができないのは、現実世界での言語処理とは異なる脳内活動により「心理的な言語的不連続性」と呼ばれる現象が生じているためです。夢は、現実的な情報処理ではなく、あくまで自己内部の体験とされています。