ミイラが消滅する理由

ミイラとは？

ミイラとは、古代エジプトで行われていた死者を保存する方法の一つで、脳や内臓を取り出してから、塩や香辛料を詰め、布に包んで乾燥させた遺体のことです。

ミイラは、形状を維持するために乾燥が必要ですが、湿気や紫外線に弱く、保存状態によっては徐々に劣化し、最終的に消滅してしまいます。

ただし、ミイラが残る条件が揃っている場合、数千年を経てもほとんど変化せず保存されています。例えば、エジプトのパイラミッド内部や葬儀のために作られた地下迷宮など、乾燥した環境に保存されていたものです。

ミイラには、ナチュラルミイラと人工ミイラがあります。ナチュラルミイラは乾燥させたもので、エジプトの遺跡から発掘されたものが代表的です。一方、人工ミイラは、ミイラ作成の技術が伝えられた地域で、古代から中世にかけて作られたものです。

また、近年では「人工冷凍ミイラ」という方法で保存されたミイラが存在します。これは、ミイラ作成に用いる塩や香辛料、乾燥の代わりに、低温に冷やすことで遺体を保存する方法で、比較的新しい技術です。

しかし、どの種類のミイラでも、保存状態によっては消滅してしまう可能性があるため、その保存環境の管理が非常に重要です。