「パン」という言葉の由来

「パン」の語源

「パン」という言葉は、もともとはラテン語の「panis（パニス）」という単語が起源です。「panis」は、一般的に「パン」を意味する言葉として使われ、古代ローマ人がパンを作る際に用いた材料としても知られています。

一説によると、現代のパンの形状である円形が定着した背景には、聖書に登場する「聖餐式のパン（聖餐パン）」が関係しているとされています。聖餐式のパンは、円形で真ん中に穴が開いた形をしており、これがパンの形状の基本となったという説話があります。

日本にパンが伝来したのは、安政年間（1854〜1860）頃とされています。当時、長崎市にあったオランダ商館に住んでいたオランダ人が、自国の伝統的なパンを日本人に教えていたことが、日本で初めてパンが広まったきっかけとなりました。

日本では、西洋のパンをベースにしながらも、独自のフレーバーや形状のパンが生まれました。たとえば、あんパンやメロンパン、カレーパン、あずきパンなどが、日本独自のパン文化を象徴する商品として愛されています。