縄文時代からの愛される存在
日本の猫は、縄文時代から人々に愛されてきました。当時は、古代人が稲作をするために害虫を駆除するために猫を飼っていたとされています。また、縄文時代の土器には、猫をモチーフにしたものが残されていることから、人々が猫を愛でたことがうかがえます。
猫の職業「番猫」
江戸時代に入ると、猫は「番猫(ばんびょう)」として、家の番をすることが多くなりました。番猫は、盗難や火災から家を守ってくれるという意味合いがあり、家にとっては貴重な存在でした。また、茶の間に供えられる「猫の置物」としても親しまれました。
猫の名刀「猫切」との関係
日本には「猫切」という名の名刀があります。この名前の由来は、戦国時代に活躍した剣豪・佐々木小次郎が、対戦相手の刀をすべて切り伏せた際、「猫のように素早く相手を倒す」という意味で「猫切」と命名したことが由来です。この「猫切」は、佐々木小次郎が猫を飼っていたことから名付けられたとも言われています。
猫の色にまつわる意味合い
日本には、猫の毛色によってそれぞれ意味合いがあるとされています。たとえば、三毛猫は縁起が良いとされ、白猫は悪霊を退治する力があると信じられています。黒猫は海外と同様、不吉の印象が強く、江戸時代には「猫を持ち歩くと百日の間災いが起こる」とまで言われるほどでした。
おりこう猫「たま」の伝説
最後に、日本で有名なおりこう猫として知られる「たま」の伝説をご紹介します。たまは、1975年頃から千葉県野田市の井戸の中で暮らしていた野良猫です。たまは、野良でありながら、自分から人になつく性格で、近所の人々から愛されていました。さらに、よく葉っぱを持ってきては、飼い主たちに「食べ物をありがとう」というように会釈するなど、人懐っこい性格も話題となりました。たまは、いつしかテレビの取材にも応じ、さらには書籍にも登場する、日本中から愛されたおりこう猫の一匹でした。
以上が日本猫の歴史や文化にまつわる豆知識でした。猫が大好きな人も、あまり猫に詳しくない人も、日本の猫について知ることができたかと思います。
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