カエルの目は上下逆転している

カエルの目の構造

カエルは両眼が前方に向いているため、立体的に物を見ることができます。しかし、驚くことにその目の構造は独特で、上下が逆転しているのです。

一般的に、哺乳類の目には水晶体が存在し、収縮・膨張することで焦点距離を調整します。しかし、カエルには水晶体がなく、眼球全体を動かすことで焦点距離を変えます。

逆さまの目は、水に浸かっている際に水面や水中の映像をよく見るために進化したと言われています。また、地上を移動する際にも、地面のパターンや小石などの小さい物体をよく見つけることができます。

さらに、昼と夜という環境が大きく異なる場合でも両方の状況に対応するため、夜間にカエルが出す鳴き声が裏声に変わることもあります。逆さまの目とともに、カエルは夜間でもしっかりと獲物や敵を見定めて生き延びています。

カエルの逆さまの目は、水中での生活や地上での移動、夜間の獲物探しに役立っています。哺乳類にはない独特の目の構造は、その生活環境や進化の過程によるものであることが分かります。