「千と千尋の神隠し」の雑学

1. ゼニバ「銭婆」は実際に存在した

ゼニバは、銭湯で洗濯をするという寝言を言っていた千尋を運転していた赤い車に乗せた人物です。彼女は、台本には出ていなかったキャラクターであり、スタッフの一人の祖母が元となっています。さらには、実際に銭湯で石鹸代が足りない女性がいたことから、脚本家の宮崎駿監督が、ゼニバを銭湯で働く人物にしたのです。

2. 千尋が食べる「白米」は特別な米

千尋が主人公の間、何度か食べる白米は、実際に特別な米なのです。それは、千尋の作ったおにぎりが、宮崎駿監督が実際に寿司職人から教えてもらった、やわらかな食感がある特別な米だからです。

3. 湯婆婆の出番が減った理由

湯婆婆は、最初につくられた「千と千尋の神隠し」の脚本には登場しませんでした。しかし、プロデューサーの鈴木敏夫が、彼女を使ったストーリーが良いと考え、湯婆婆のストーリーを追加したといわれています。しかし、スタジオジブリは、彼女が出るたびに絵を描くのが大変だったため、「出番を減らす」ことが決定されたといわれています。

4. 幽霊たちが顔を洗う様子はインスピレーションから

千と千尋が働く湯屋で、幽霊たちが顔を洗う様子は、実際の温泉地で見た光景が元ネタになっています。また、監督の宮崎駿は、自身の体験をもとに、袈裟を着た僧侶が洗濯をする意外な光景を目にし、幽霊たちが顔を洗っている風景を思いついたといわれています。

5. 千と千尋が着る衣装は、作品のテーマを象徴している

千と千尋が着る衣装は、とても特徴的で、作品のテーマを表しています。それは、千代が着ているパンツやサスペンダー、そして千尋が入浴する時に着る赤いコートなどです。それらの衣装の特徴は、身分や年齢、性別に関係なく、普通に生きることに対する、異なる視点を表しているといわれています。