豆知識
日本人が寿司を握る際に用いられる特殊な技法が「二本箸」と呼ばれます。
寿司職人は、寿司を握る際に指先で圧力をかけることで、寿司飯とネタを引き締め、良い形を作り出します。しかし、指先で圧力をかけると、飯粒がついてしまったり、ネタが崩れてしまったりすることがあります。
そこで、指先でなく箸の力で握る「二本箸」という技法が生まれました。寿司職人は、右手に握った箸を飯側、左手に握った箸をネタ側にあてがい、箸の力でギュッと握ります。これにより、指先ではなく箸で圧力をかけることができ、汚れたり、崩れたりすることなく、綺麗な形の寿司が仕上がります。
雑学
「二本箸」の起源は明確ではありませんが、江戸時代の寿司職人は指先で握る方法を用いていたとされています。しかし、明治時代に寿司が一般庶民にも広がるようになり、大量生産が必要になったため、指先で圧力をかけることが難しくなりました。
そこで、大量の寿司を作るために考案されたのが「二本箸」で、江戸時代から伝わる指先で握る方法とは異なる技法として、広く使われるようになったとされています。
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