体温計の歴史

古代

体温計が考案される以前の人々は、体温を測るために口に手を当てたり、首の下に手を当てたりしていました。古代エジプトでは、死者の体温計として、通常の体温よりも高い温度を持つ「ピラミッド温度計」が使用されていました。

近代に入ると、イタリアの医師サンティアゴ・ラモーニャが、水銀を使用して体温を測定する「水銀体温計」を発明しました。この新しい体温計は、広く使用され始め、医学の発展に役立ちました。しかし、水銀の毒性に対する問題が浮上し、水銀体温計の使用は減少しました。

現代では、水銀体温計の代わりに、電子式の体温計が一般的に使用されています。これらの体温計は、非常に正確で、水銀体温計よりも使いやすく、安全です。最近では、スマートフォンアプリと連動するスマート体温計も登場しています。

体温計の中で最も正確なものは、直腸内温度計です。この体温計は、医療現場では比較的一般的に使用されていますが、一般の人々にはあまり知られていません。直腸内温度計は、口や腋下で測定する体温計よりも正確に測定できるため、医療において非常に重要な役割を果たしています。