世界最大の湖はカスピ海

カスピ海とは

カスピ海は、ユーラシア大陸の中央に位置する淡水湖です。面積は約371,000平方キロメートルであり、世界最大の湖として知られています。カスピ海はカスピ海盆地に位置し、イラン、カザフスタン、ロシア、トルクメニスタン、アゼルバイジャンという5つの国に接しています。

カスピ海は「ランドロック（陸地に囲まれた）湖」としても知られています。湖には海水と淡水があり、カスピ海も例外ではありません。しかし、カスピ海は他の海とは異なり、陸地によって完全に囲まれているため、海洋とは見なされません。

カスピ海の平均水深は約170メートルですが、最大の深さは約1,025メートルにもなります。また、カスピ海は多くの淡水生物の生息地でもあります。カスピリムヌス（スズキ科）やカスピアンゼルアイ（スズキ科）といった固有種の魚が見られ、さまざまな鳥類や哺乳類も湖周辺に生息しています。

カスピ海は、貝殻の中に珍しいパールを育てることで有名です。特に、アフガニスタンやイラン沿岸の貝殻から採取されるパールは高い評価を受けています。カスピ海のパールは美しい輝きと独特の形状で知られており、多くの宝飾品として使用されています。

カスピ海沿岸には重要なエネルギー資源が存在します。特に、カスピ海内の油田は世界有数の埋蔵量を誇り、石油や天然ガスの生産において重要な役割を果たしています。カスピ海沿岸の国々は、エネルギーの輸出によって経済的な利益を享受しています。

近年、カスピ海はさまざまな環境問題に直面しています。水質の悪化や生物多様性の減少、油田開発による環境汚染などが主な課題とされています。地域の国際協力や環境保護策の強化が求められており、国際的な関心が高まっています。