世界一小さい国「バチカン市国」についての豆知識

はじめに

バチカン市国（Vatican City）は、ローマ教皇庁（Holy See）の独立した国家であり、世界で最も小さい国として知られています。その小ささや特異性には、以下のような興味深い事実があります。

面積

バチカン市国の面積はわずか0.44平方キロメートル（110エーカー）です。つまり、およそ東京ディズニーランドの1/8ほどの広さしかありません。さらに、全域が城壁で囲まれており、その長さは3.2キロメートルに及びます。

人口

バチカン市国は世界最小の国でありながら、常住人口はおよそ800人です。このうち約半数はカトリック教会の高位聖職者や修道士、修道女などの宗教関係者であり、また、スイス人衛兵や市国の政府関係者も含まれています。

自国の通貨

バチカン市国の通貨はユーロ（€）です。バチカン市国自体の独自の通貨は発行していませんが、コインや紙幣は独自デザインで発行されています。これらはコレクターアイテムとして人気があり、ユニークなデザインやバチカンの象徴的な建築物が描かれています。

観光地と美術品

バチカン市国は、世界的に有名な観光地としても知られています。その中心には、「サン・ピエトロ大聖堂」（St. Peter’s Basilica）と「バチカン美術館」（Vatican Museums）があります。
バチカン美術館は、世界最大の美術館の1つであり、多くの芸術作品や彫刻、貴重な歴史的アーティファクトが展示されています。その中でも最も有名な作品は、ミケランジェロの「最後の審判」や「システィーナ礼拝堂の天井画」です。

法律と司法制度

バチカン市国は、独自の法律と司法制度を持っています。バチカン市国は教皇庁の司法権を行使しており、独自の裁判所と刑法典を持っています。また、教皇庁の元で機能する治安警察も存在し、国家の安全を維持しています。

バチカン市国の成立

バチカン市国は、1929年にイタリアと教皇庁との間で締結された「ラテラノ条約」によって成立しました。この条約により、教皇庁は独立した国家としての地位を与えられ、バチカン市国は主権国家として承認されました。これにより、教皇庁は世界的な政治および宗教的権力を行使することができるようになりました。

以上が、世界一小さい国であるバチカン市国に関するいくつかの豆知識です。その小ささや特異性から、バチカン市国は多くの人々の興味を引く存在となっています。