竹の正体

竹とは

竹は、中華料理や日本料理でよく使われる食材ですが、実は竹は植物の一種ではありません。

竹は、花を咲かせない植物で、その正体は「草」です。

通常、竹は「柔らかい木」と誤解されがちですが、実際には竹は木ではありません。木は、主にリグニンと呼ばれる硬い物質でできていますが、竹はリグニンをほとんど含んでいません。そのため、竹は柔軟で曲がりやすい性質を持つ「草」なのです。

竹は非常に早い速度で成長することでも知られています。一般的な竹は、1日あたり約60cmも成長することがあります。この成長速度は、木に比べて驚異的です。

竹の種類は非常に多岐にわたり、世界には約1,500種以上の竹が存在します。これには、高さが数メートルに及ぶ巨大な種類から、わずか数センチしかない小型種までが含まれます。

また、竹の色も非常に多様で、緑、黄色、黒、赤などのさまざまな色があります。さらに、竹は自然素材として非常に耐久性があり、建築や家具、工芸品など、様々な用途に利用されています。

竹は、料理に限らず、さまざまな目的に利用されています。

中華料理では、竹の笹の葉で包まれた「竹の葉包み（ちくわぶくろ）」や、竹の筒状の茂みで炒め物をする「竹筒炒め（ちくとういため）」などがあります。

さらに、竹は竹炭としても使われ、その吸着力により、水や空気を浄化する効果があります。また、竹は繊維が細かく柔軟性に富んでいるため、柔道の道着や筆記具の軸、楽器の箍（たが）などにも利用されます。

竹は、その特異な特性と多様性から、さまざまな分野で重要な役割を果たしていることがわかります。