世界最古の農作物は何か？

明かりが灯る前の農作物

考古学の研究により、世界最古の農作物は11,000年以上前に栽培されていたことがわかっています。その農作物とは、小麦ではなく「エンメル小麦」と呼ばれる作物でした。

エンメル小麦は、現在の小麦とは異なり、レンズ豆のような形状をしています。また、エンメル小麦は、現代の小麦に比べると大変栄養価が高いと言われています。

エンメル小麦の栽培は、現在のトルコやシリアの一帯で始まりました。考古学者は、当時の人々がエンメル小麦を栽培し、食用にしていたことを証拠に、農耕の始まりを突き止めました。

農耕の始まりとともに、人々の食生活は大きく変化しました。それまでの狩猟採集から、農作物を栽培し食料として利用するようになったのです。この変化は、人々が定住生活を送るようになるきっかけともなりました。

エンメル小麦は、現代の小麦と比べると栽培が難しく、収量も少なめです。しかし、近年、栄養価の高さから「古代小麦」として再評価され、健康志向の人々にも注目されています。

このように、エンメル小麦は人類の食生活の変遷において重要な役割を果たした農作物です。