ミラーニュートン

新しい物理法則の提案者、トーマス・ヤング

ミラーニュートンとは、英国の著名な科学者であるアイザック・ニュートンが、
自身の研究結果を否定するために匿名で発表した仮説です。

18世紀の終わり、ニュートンの法則が物理学界に君臨していました。
しかし、色についての現象を研究していたイギリスの科学者、トーマス・ヤング博士は、
ニュートンの色の解釈に疑問を感じていました。

ニュートンは、白色光がプリズムを通過すると、多色光（虹）に分解されると主張していました。
しかし、ヤング博士は発光体（例えば太陽や光る炎）から照らされたプリズムで光を分解すると、
元の発光体と同じような単一色の光を得られるという実験結果を得たのです。

この実験結果に基づいて、ヤング博士はミラーニュートンを提案しました。
ミラーニュートンとは、白色光は原理的には不可分であり、
プリズムによって分割されているわけではないという考え方です。

ミラーニュートンの提案は当初、ニュートンの影響力のある科学界においてはあまり受け入れられませんでした。
しかし、後に光の波動理論が登場し、ヤングの実験結果は裏付けられることとなりました。
このことから、ミラーニュートンは色の解釈において重要な役割を果たしたと言えるでしょう。

以上のように、ミラーニュートンはトーマス・ヤングによって提案された仮説であり、
白色光がプリズムによって分解されるというニュートンの説を否定しました。
その後、光の波動理論の発展とともにヤングの実験結果は認められることとなりました。