能面の使用法について

能・狂言に欠かせない能面

能・狂言に出てくることで有名な能面は、約250種類も存在します。この中でも特に有名なものは「「女形（めんばい）」や「老人（ろうじん）」、「牛鬼（うしおに）」などです。これらは、能や狂言の登場人物の顔を表現するために使用されます。

能面は、顔から着用します。普通は顔に乗せて使うのですが、演目によっては頭に付けたり、背中に乗せたりすることもあります。また、能面を見ると、鼻や口の穴が小さくなっているのが分かるかと思いますが、これは「狂言口（きょうげんくち）」と呼ばれる特別な口で、演者が表現力を豊かにするために使用されます。

能面は、専門の職人によって作られます。職人には「能面師（のうめんし）」と呼ばれる人々がいます。能面師は、木材や日本紙、麻布（あさぬの）などを用いて、手作りで能面を作っています。そのため、能面は、1個あたり数十万円から数百万円もする高価なものとなっています。

能面は、能や狂言に欠かせない存在であると同時に、使用方法や職人の手作りによって作られた、価値の高い芸術品でもあります。能面を見ると、多くの人が不思議な魅力を感じることでしょう。