シベリア鉄道の建設で使われた冬道具とは?

冬のシベリア鉄道

ロシアを横断する全長9,289kmのシベリア鉄道は、19世紀の終わりから20世紀初頭にかけて建設されました。しかし、この鉄道を建設する上で最大の問題は、厳しい冬の気候でした。

冬道具「獣骨のトドイ」

この困難を乗り越えるために、シベリア鉄道では「獣骨のトドイ(トドイカ)」という冬道具が使われました。トドイとは、土や雪の上を歩くための木や鉄の爪のついた靴のことですが、獣骨のトドイはこのトドイを足につける束ねられた毛皮の靴下のようなものです。

獣骨のトドイは、動物の皮や毛皮で作られており、その中に獣の骨を細かく砕いたものを詰めています。この獣骨の細かい破片は、トドイが地面に密着して滑らなくなるようにするのに役立ちました。

トドイの他の種類

獣骨のトドイ以外にも、シベリア鉄道で使われたトドイには、熊の皮や狼の皮、木材などを使ったものもありました。また、ネット状になったトドイもあり、これは雪に足をひっかけられずに歩くことができました。

シベリア鉄道が完成した現在でも、「トドイ」という言葉はロシア語で「雪の靴」を意味しています。


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