ニンジンはなぜオレンジ色か?

近親相姦?!

ニンジンがなぜオレンジ色なのか、知っている人は多いかもしれません。それは、β-カロテンという色素が多く含まれ、そのためだとされています。しかし、β-カロテンがオレンジ色をしている理由は、意外なことに、近親相姦が関係しているという説があります。

β-カロテンは、ニンジンに限らず、人や動物の身体内に含まれる栄養素のひとつです。このβ-カロテンは、身体に入ると、ビタミンAに変換されます。ビタミンAは、目の視力を保つために必要な成分で、不足すると夜盲症などの症状が出ることがあります。

では、なぜβ-カロテンがオレンジ色をしているのでしょうか。その理由が近親相姦にあります。β-カロテンは、実は光合成を行う微生物や植物の色素で、葉緑素と一緒に存在することが多いのです。そして、葉緑素と同じ光合成系で作られるものに、カロテノイドという一群の化合物があります。

実は、カロテノイドには、代謝系の一部が共通しているため、異種交配(クロスハイブリッド)が容易に起こると言われています。そして、異種交配を避けるために、同じ種内であっても、色素を変えることで交配相手の識別しやすくしているという仮説が立てられています。

ところが、ニンジンは普通にオレンジ色なのに、他の野菜や果物などカロテノイドを含むものの多くは赤、黄、緑色をしています。このことから、ニンジンは何らかの突然変異や、他の種との交配が起こった結果、カロテノイドに変異を起こしてオレンジ色になったと考えられています。

以上、ニンジンのオレンジ色の正体についての豆知識でした。


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