鮭は電気信号で帰巣する

鮭は不思議な生き物

鮭は北米やアジアの沿岸で生息している淡水魚で、春には川を遡上して産卵をします。しかし、幼魚の頃に川を下って海に出てしまうため、産卵のために生まれた川を覚える必要があります。

そこで、鮭は不思議な能力を持っていることがわかりました。それは、電気信号で自分が生まれた川を判別し、その川を辿って帰巣するというものです。

鮭が使う電気信号は、「電気舌」と呼ばれる器官から発せられます。この器官は、水中に微弱な電気信号を発することができ、川の水と比較すると微妙な電気の違いを感知することが可能です。

この電気舌のおかげで、鮭は生まれた川の水と比較して微妙な違いを感知することができ、その違いによって自分の生まれた川を判別し、帰巣することができるのです。

鮭の電気信号には、人間にも応用できる可能性があると研究者たちは考えています。例えば、地震や火山活動などの自然災害に対する早期警戒システムの開発に活用することができるかもしれません。

また、人工的に鮭を放流する場合、正しい川に帰巣させることができるようになると、養殖業界での利用が期待されています。