宇宙背景放射
宇宙は非常に冷たいと思われがちですが、実は宇宙には「宇宙背景放射」と呼ばれる微弱な電磁波が存在しています。
この背景放射の温度は約2.7ケルビン(-270.45度)で、現在の宇宙全体の平均温度を表しています。
この温度は宇宙が約380,000年の時点で膨張しつつ冷却していく過程で形成されたものです。
温度の比較
宇宙背景放射の温度に比べると、地球上で生物が生きられる温度帯は比較的狭いです。たとえば、
- 常温(室温):約293ケルビン(20度程度)
- 人間の体温:約310ケルビン(37度程度)
- 熱帯夜(最低気温が25度以上):約298ケルビン
これに対して、最も低い温度で知られる超流動ヘリウムの温度は0.002ケルビン、一方で最も高い温度で知られるプランク温度は1032ケルビンにも上ります。
温度が示す物質の状態
物質の温度は、それが固体・液体・気体のどの状態にあるかを示す手がかりになります。
- 固体:温度が低く、分子が固定されている
- 液体:温度が上がると分子の運動が活発になり、分子同士の引力が弱まる。液体化する温度を融点という。
- 気体:温度が上がると分子の運動が激しくなり、分子同士の引力がほとんどなくなる。気化する温度を沸点という。
一方、温度が非常に高くなると、物質はプラズマと呼ばれる電気が通る状態になります。
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