動物の体温調節について

動物の体温調節とは

動物は、体温調節を行うことで体内の機能を維持しています。体温が高すぎたり低すぎたりすると、細胞や酵素などの機能が低下し、生命活動がうまくいかなくなります。

体温調節は、体内の熱の発生と放射、または熱交換を行うことで行われます。炎天下で暑さを感じると、人間は汗をかいたり、血管を拡張させたりして体温を下げようとしますが、動物たちはそれぞれ独自の方法で体温調節を行います。

人間が一般的に理解する体温調節とは異なり、ウサギやモグラなど一部の動物は「防寒性のある衣服」を身につけることで、体温を調節しています。ウサギは、足の裏に高い断熱性のある毛が生えており、寒さに耐えます。そしてモグラは、地中で生活するため、体表面にも堆積物をつけることで衣服代わりにしています。

ほとんどの哺乳類は体温を約38度に保ちますが、マダガスカルのジャングルに生息するテナガザルは例外的に37度台前半の体温で生活しています。これは、ジャングルの暑さと湿気を上手に利用し、エネルギー消費を抑えるためだと言われています。

一方、カモノハシなど一部の動物たちは、体温を下げるために大量の唾液を分泌し、発熱を抑えています。また、熱帯や極地に生息する動物たちは、自然の恵みである陽光を浴びて、体温調節を行っています。