サハラ砂漠に眠る巨大玄武岩で作られた石の城

豆知識

サハラ砂漠には独特の景色が広がっています。その一つが「石の城」です。これは、約7~10万年前に火山活動によって生まれた巨大玄武岩塊の一部が風化や浸食によって形成されたものです。豪快な形状で繰り広げられる彫刻のような姿が、まるで人工物のように見えます。

詳細

サハラ砂漠には、世界最大級の玄武岩の山脈があります。これがアウエランマッドと呼ばれる場所で、元は巨大な火山活動による玄武岩の噴出によって形成されたものです。このアウエランマッドは約2,500万年前に形成され、およそ5,000平方キロメートル以上に及ぶ面積を持ち、最高点は約4,400メートルと非常に高い位置にあるため、一年を通して寒い地域となっています。

その一方で、この地域には渓谷や風塵が覆っている穀倉、そして拠点などが点在しています。そして、それらの重要な建造物のひとつが「石の城」です。

「石の城」と名付けられたこの建造物は、約7~10万年前に火山がこちらの地域を襲った際に、突如として出現した玄武岩によって形成されたもので、もともとは有史以前から存在していたものだとされています。この「石の城」は、熱せられた岩が冷め始めた際に、岩に留まり損ねた深い亀裂や、寒冷な気象環境によって起こった風化、浸食の影響を受けて、一見して観光地となっています。

「石の城」のシンボルである岩壁は、5メートルにも及ぶ厚さを持ち、直角に折れ曲がっているものも多数あります。そもそもこの地域の玄武岩は、硬度が非常に高く、地球上でも最も硬い石の一つとして知られているため、余計に神秘的な雰囲気を漂わせています。

この「石の城」は、一見して不気味で山のような巨大な岩肌が観光地化されていると思われがちですが、実際のところ、この建造物は非常に大切な意味を持っています。特に、この石の城には「岩から刻まれた文字」が残されており、それは当時岩が冷めるまで固まって残った玄武岩の利用方法について説明するものとされています。