はじめに
絶対音感とは、音を聴いただけでその音程を正確に認識できる能力のことです。一般的に、この能力を持つ人々は先天的に備わっているとされています。しかし、最近の研究によりその説が覆されつつあります。
絶対音感の定義と種類
まず、絶対音感は完全なものと相対的なものの2つに分けられます。完全な絶対音感を持つ人々は、すべての音を正確に認識できます。一方、相対的な絶対音感を持つ人々は、ある基準音に対して他の音がどのような音程であるかを正確に判断できますが、基準音を聞かない場合は認識できないという特徴があります。
先天的な能力ではない?
従来、絶対音感を持つ人々は先天的に備わっているとされていましたが、最近の研究によりその説が覆されつつあります。
例えば、東京音楽大学の山口祐司教授らが行った研究では、音楽の訓練を受けない一般人を対象に、音楽理解力を測定するテストを行いました。その結果、音楽経験がない人でも、ある程度の音感を持っていたことがわかりました。
音楽の訓練で身につく?
次に、音楽の訓練によって絶対音感が身につくのかという問題です。結論から言えば、可能性が高いとされています。
ある研究によると、音楽の訓練を始めた時期は年齢に関係なく、絶対音感を獲得できる可能性があるとされています。ただし、訓練を始めた時期が早ければ早いほど獲得する確率が高まるということです。
結論
以上のように、絶対音感は先天的に備わっているとする説には疑問が持たれています。また、音楽の訓練によって身につく可能性があるとされています。音楽理解力を身につけるためにも、音楽教育は重要な役割を果たしているといえます。
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