近世において、日本人はどれほど身長が低かったのか？

日本人の身長が世界的に低い理由

江戸時代まで、日本人の平均身長は男性で155cm、女性で142cm程度と、現代と比べるとかなり低かった。現代でも男性が170cm弱、女性が160cm程度であり、まだまだ世界的に比べれば低い部類に入る。

その理由の1つに、蛋白質が不足していたことが挙げられる。江戸時代には、平民の食生活では蛋白質を多く摂ることが難しく、豆腐や麩が主な蛋白質源であった。また、戦時中の食糧不足などでも蛋白質の不足が深刻な問題となった。

また、遺伝的な要因もある。現代でも、白人などに比べて東アジア人は身長が低めであるとされる。

身長が上がった理由

明治時代以降、西洋文化や食文化が日本に入り込んだことで、蛋白質を多く含む肉類や魚介類が普及した。また、学校教育や普及した医療技術によって、健康管理や予防医療が進んだことも一因となった。

さらに、近年では健康への意識が高まり、運動や栄養管理による身体づくりが盛んに行われるようになった。これにより、近年では日本人の身長も上昇傾向にある。