桜の花びらに含まれる色素
桜並木を歩くと、目に飛び込んでくるピンク色の景色。しかし、なぜ桜の花びらはピンク色なのでしょうか。
桜の花びらの色は、花びらに含まれるアントシアニンという色素が関係しています。アントシアニンは、赤紫色から青紫色の色素で、弱酸性の状態で鮮やかな色を発現する性質があります。桜の花びらに含まれるアントシアニンは、弱酸性のために、花びらの色がピンク色、淡紅色、薄桃色などの色合いになるのです。
気温と光量が変化すると色合いが変わる
また、気温や光量の変化によっても桜の花びらの色合いが変わります。春先の気温が高く、日光も充分に当たると、花びらの色合いは淡いピンク色になります。反対に、寒い日が続くと花びらの色合いは濃紫色や濃いピンク色になります。このように、桜の花びらの色合いは、自然の条件によって微妙に変化するのです。
桜の和名「桜」には由来がある
さらに、桜の和名「桜」にも由来があります。桜の呼び名は、中国語の「桂(グイ)」から来ており、桂は中国の神木・桂樹(クスノキ)のことを指します。桂樹は、東方を象徴する樹木で、中国の古典である「易経(えききょう)」にも登場する重要な木で、桂冠や桂冠の授与を表す言葉としても用いられています。日本にも桂樹があるため、日本では「桂(かつら)」と呼ばれています。そして桂から転じて、桜の和名が「桜」となったのです。
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