なぜ人は寒い時に手をこするのか？

寒さを感じる仕組み

まずは、なぜ人は寒さを感じるのかを理解する必要があります。人の体内の温度は一定に保たれるように調整されており、寒くなると身体はその温度を維持しようと働きます。この時、血管が収縮し血流が悪くなることで、手足が冷たくなることがあります。

寒い時に手をこするという行為は、血流を促進することで手足を暖める効果があります。手をこすると、手の表面にある感覚受容体が刺激され、神経が刺激を体内に伝えて血管を拡張させます。血管が拡張することで、血流が促進され手足が温かくなるのです。

手をこするという行為が、血管を拡張させ血流を促進することが分かりましたが、それ以外にも不思議な現象があります。手をこすると静電気が発生することがありますが、これは手の表面にある水分が気化して、その際に電気が生じるからです。

また、手をこするという行為は、疲れを解消する効果があるとされています。手をこすることで、脳内物質であるエンドルフィンが分泌され心身がリラックスするため、ストレス解消や緊張緩和にも効果があるのです。