ヒトはなぜ、手を握ると信頼関係が築かれるのか？

握手の歴史

握手は古代ギリシャ文明の時代から行われてきました。元々は武器を持っていない手を見せることで、互いに平和的な関係を作るために行われていました。

その後、ローマ時代には、握手は政治的な意味合いを持つようになりました。政治家同士が握手をすることで、友好関係をアピールするために利用されたのです。

握手は、人と人との信頼関係を築くために非常に重要な役割を果たしています。

実際に、2010年にアメリカのダートマス大学が行った研究によると、ビジネスシーンにおいて、握手をした人同士としなかった人同士とでは、信頼関係を築くことができる確率に大きな差があったという結果が出ています。

実は、握手には科学的な理由があるのです。

握手は、相手の手の温度、湿度、触覚情報を受け取り、それらを脳が処理することで、相手の人物像を認識する効果があります。また、握手をすることで、脳内ホルモンであるオキシトシンが分泌され、信頼感や好感度が高まることが明らかになっています。

握手は、古代から続く人間のコミュニケーションの中で、重要な意味を持っています。相手との心のつながりを深め、信頼関係を築くために、積極的に握手を行うことが大切です。