日本語には唯一の音節が存在する文字がある

豆知識

日本語には、濁音や半濁音を表す文字がありますが、これらの文字は実際には2つの音節から成っています。例えば、「が」は「か」と「゛」という2つの音節から成ります。

しかし、この中で唯一、1つの音節で構成される文字が存在します。それが、ワ行の「ん」です。なぜなら、この文字は唇を閉じた状態で口蓋垂を下げ、鼻腔を閉塞することで発音されるため、母音や他の子音とは異なる独自の音節を形成するからです。

雑学

「ん」は、日本語で一番使われる文字の1つです。しかし、この文字は実は相当に新しい文字であり、元々は「む」や「ぬ」を縮めて書いた「ん」でした。その後、独立した文字として認められるようになり、現在の形になったのは、江戸時代の後半頃のことです。

また、「ん」は、日本語以外の言語には存在しない文字です。このため、外国人が日本語で「ん」を使うのは、なかなか難しいといわれています。