世界一高い山エベレストはどうやって測定されたの？

測定方法の変遷

エベレストは、ヒマラヤ山脈の中にあり、標高8,848メートルで世界一高い山として知られています。しかし、この標高は一体どのように計測されたのでしょうか？初めて測定されたのは、1852年のことでした。

当時、イギリスの数学者であるサーヴェイヤー少佐が、インドの測量をしていたときに、ヒマラヤ山脈を探検していました。彼は、その後エベレストを発見したのですが、当時は現在とは異なる測定方法が用いられていました。

当時は、三角測量を用いて、地図のスケールを推測する方法が主流でした。三角測量とは、三角形の一辺の長さと角度を測定して、他の辺の長さを計算する方法です。この方法によって、エベレストの標高は、当時の測定で2番目に高い山であるカンチェンジュンガよりも高くなってしまいました。

その後、20世紀に入り、より正確な測定方法が発明されました。それは、レーザー測定法やGPSなどの測定器が発明されたことにより、より正確な標高が計測できるようになりました。

エベレストの高さは、年々変化しています。その原因は、地球のプレート（地殻）が移動しているためです。エベレストは、ヒマラヤ山脈がインドプレートとユーラシアプレートの衝突によってできた山脈の一部であり、地殻が移動することによって、エベレストの高さが年々変化するのです。

また、エベレストの高さに影響を及ぼすもうひとつの要因が、地球の気候変動です。氷河が溶けたり、積もったりすることによって、エベレストの高さも変化するのです。

エベレストには、様々な稜線や尾根がありますが、最も高い冠は「サジャラム（Sagarmatha）」という場所にあります。これは、ネパール語で「天空の頂上」という意味があります。また、この場所は、現在世界遺産に登録されています。

エベレストは、測定方法の変遷や地球の気候変動、地殻の移動など、様々な要因が影響して、年々高さが変化しています。しかし、最も高い冠は「サジャラム」という場所にあり、その美しい景観は多くの登山家や観光客から愛されています。