江戸時代に流行した「奇術」

はじめに

江戸時代は「奇術(きじゅつ)」と呼ばれる、現代でいうマジックや手品が盛んになりました。江戸時代に流行した奇術の一部をご紹介します。

「ずぼらん」

「ずぼらん」とは、手弁当(てべんとう)という意味です。江戸の街中で、人々がお腹が空いたときに、もてなし代わりに屋台のように売られていた料理です。奇術師たちは、この「ずぼらん」の中に裏技を施し、カードを予想可能な数字に変えたり、風船を出したりする手品を披露しました。

「便所(べんじょ)くぐり」

「便所くぐり」とは、人が下にいくつかある板を通り抜ける芸です。奇術師たちは、さらに難易度を上げて、板を縦にするなどの改造を加えたり、人を2人入れたりするパフォーマンスもありました。

「大仏の身軽さ」

奇術師の中には、自分の体を「大仏の身軽さ」と称し、輪に入って身をくねらせたり、縄にトバシテも逃げることができたりする芸を披露しました。大仏の身軽さを持つとされていたのは、腕力があり、運動神経が抜群だった人々でした。

「風車どり」

「風車どり」とは、風車の回転を力で止めたり、逆転させたりする芸です。江戸の人々は、この芸に興奮し、多くの奇術師たちが、この芸を披露するために、風車を作ったと言われています。

まとめ

江戸時代に流行した奇術には、裏技を施した「ずぼらん」、難易度の高い「便所くぐり」、腕力や運動神経で勝負する「大仏の身軽さ」、そして江戸の風車で観客を魅了した「風車どり」など、様々な芸がありました。奇術は、当時の人々にとって、空想の世界から出てきたような不思議なものであり、人々を楽しませるだけでなく、人々の生活に深く関わっていた、重要な文化でもあったのです。


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