カウンターの「オーダーをどうぞ」という呼びかけは、元は「ワンカップ酒をどうぞ」という言葉から来ている

カウンターでの呼びかけは、居酒屋文化の始まりに影響を与えた

日本の居酒屋文化に欠かせないものといえば、カウンター席の存在です。カウンターに座って、マスターや店員さんと会話しながら、ひと杯やつまみを楽しむというのは、多くの人にとって落ち着いたひとときとなっています。

そんなカウンターで、よく耳にするのが「オーダーをどうぞ」という言葉。しかし、この呼びかけは、最初は異なる言葉であったと言われています。それが、「ワンカップ酒をどうぞ」という言葉です。

「ワンカップ酒をどうぞ」という呼びかけは、昭和20年代に広まったとされています。当時は、カウンターでの飲酒が主流であり、ワンカップ酒は手軽に飲めるアイテムとして人気を博していました。そして、コックピット式の厨房スタイルが主流であったため、「ワンカップ酒をどうぞ」という呼びかけが使われるようになりました。

現在では、カウンター席であればどのようなドリンクやつまみでも注文できるため、「ワンカップ酒をどうぞ」という呼びかけは少なくなりつつあります。しかし、その起源がワンカップ酒にあることは、日本の居酒屋文化を知る上で興味深い事実です。